多くの人達に支えられて
妻が2019年、妊娠しました。
私たち夫婦には2020年現在、すでに娘がおります。
この娘がまあ元気で可愛い。
元気すぎてたまにいらっとする事があるのもご愛嬌。
2度目の妊娠という事で出産までの流れも大体分かっているので特に心配事は無かったのです。
そんなこんなで数ヶ月、
お腹も徐々に大きくなっていきます。
検診ではいつも赤ちゃんの体重が基準のゾーンの低めギリギリを進んでいました。
夫婦2人で2人目楽しみだね〜、長女もうお姉ちゃんになるね〜とほのぼのとした日々を過ごしていました。
月日も進みある検診の日、先生から赤ちゃんの小脳が小さいかもしれない
との診断がありました。
幅はあるももの高さが低いとの事
その頃は、そんな事もあるのかな、ちょっと運動神経が鈍くなるかな位の軽い感じで考えていました。
低体重なのもあり、先生からもしかしたら染色体異常の可能性もあるので検査してみてはどうかという提案を受けましたがました。
ただ、検査といっても出生前の検査精度はあまり高くなく、針をさすのでそれなりのリスクもあるもの。
また、沖縄の離島なので検査をしに本島に行くことも多少負担となります。
週数も進んでいる事もあり、私たち夫婦は検査を受けない事にしました。
赤ちゃんがとても元気なのと、低体重と小脳以外に異常は無さそうだったので大丈夫だろうという思いからそうしました。
週数が進むにつれて基準ゾーンから少し外れて行きました。
予定日を過ぎると胎盤の機能が低下するので1番良いタイミングで出産させたいとの先生の意向で38週、妻が入院する事になりました。
出来るだけ長くお腹の中で成長させ、何かあった時にすぐに対応するための入院です。
それから数日、私と長女の生活がスタートしました。
もともと色々手伝っていたのもあり、洗濯乾燥を買っていたのもあり、また、両方の祖父母にも協力してもらい何も問題なく過ごす事ができました。
以外と長女が「お母さんに会いたい〜」的な感じで泣いたりしなかったのが助かりました。
そして予定日が近づいてきたある日赤ちゃんの逆子が発覚。
長女もお腹にいた時はグルグル動いてまさかの出産時に横を向くというハプニングがありましたが無事戻り普通出産で生まれました。
ですので、まあこの子も戻るだろ〜と呑気に思っていました自然分別予定日でも戻らず。
逆子のままならあと2〜3日様子見てだめなら帝王切開しようという予定でしたが、先生のあまり待たない方が良いとの判断により急遽帝王切開での出産となりました。
長女の出産の時は夜中の破水から始まり、2人で車で病院に行き、促進剤をうちましたが、その日は生まれず、2日目に無事出産できました。
緊急帝王切開が決まったその時は私は一旦家に帰ろうと車に乗り込んでエンジンまでかけていました。
出発しようとした瞬間、妻から緊急帝王切開での準備になったから戻ってきてとのこと。
もしかしたら今日帝王切開になるこもしれないな〜と思っていたので特にびっくりはせず、指定されたソファーでスマホをいじりながら待機していました。
1〜2時間たった頃でしょうか、産まれたら一旦お父さん(私)に赤ちゃんの顔見せに来ましょうね〜との事だったのですが、赤ちゃんの姿はない状態での看護師さんからの「誕生おめでとうございます」の言葉。
これは何か普通ではないかな?
と少し思い始めました。
体重は当初約2200gの予定でしたが、産まれてみたら1700g台の低体重。
誕生後の検査の結果、やはり小脳が小さく、心臓に穴が開いていて早急に専門の病院に移転する事に急遽決定しました。
ここは離島ですので、自衛隊のヘリで専門の病院へ行く事になりましたが、ヘリ到着まで少し時間があるので一旦帰って荷物を準備する事になり、急いで帰って着替えなどを準備。
戻って来て妻とこれからの流れの説明を受けました。
赤ちゃんがこの病院を離れる時、当初妻と赤ちゃんは会えない予定でしたが、特別に妻のベッドを移動してもらい妻と赤ちゃんを合わせてくれました。
妻は帝王切開での出産直後であり体を起こせない状態でしたが、なんとか赤ちゃんの顔を見ようと必死で顔を向け、赤ちゃんを可愛いね〜可愛いね〜と号泣しながらなんとか撫で優しく撫でます。
私も号泣しながらスマホで動画と写真を撮りました。
もしかしたらこれが最初で最後の親子での対面になるかもしれないと思いながら。
短い対面が終わり、いよいよ出発です。
あやのの出発準備に先生、看護師さん合わせて13人の方が色々とやってくれました。
緊急出入口に到着していた救急車に、救急隊員、病院の先生方合わせて数名、付き添ってくれて空港へ。
物凄い安全運転で時速30キロ位での走行で向かいました。
空港到着し滑走路近くに救急車を止め、ヘリを待ちます。
いよいよヘリが到着しました。
ヘリに近づくとローターが回っているのでかなりの強風と騒音、騒音防止のヘッドホンのような物を渡された装着するとだいぶましに。
まずはあやのが先生と一緒に乗り込みます。
続いて私が乗り込みます。
隊員4名、先生2名、私とあやのの合計8人。
ヘリの中では騒音で会話は不可能、ジェスチャーやホワイトボードでのやりとりで綾乃の処置をしていただいていました。
空港到着後、また救急車に乗り専門病院へ向かいます。
夜7時頃の車が多い時間帯でしたが皆様のご協力で無事に病院に到着しました。
病院出発から専門の病院に到着するまで付き添いの先生2人であやのの呼吸器をずーっとシュコシュコしてくれて命を繋いでくれました。
本当に有り難うございます。